猛暑日が続き、エアコンが切れない毎日・・そんなある日、古いお付き合いの方から、「主人の手が痺れて、夜うなされていて怖かった」というお話を聞きました。結局病院でも原因は分からなかったようです。
同様に、この時期になると年配の方や体の弱っている方の中で「足がつって痛い」という声が出てきます。
暑い時期、どうして痺れたりこむら返りのような症状が出たりするのでしょうか。
ざっくり思いつく理由を3つあげてみます。同時に夏ばて対策でもあるので、元気に夏を乗り越えたい方はぜひ参考にしてください!
◇理由1 ミネラル不足
もしかすると、手のシビレの原因は汗にあったかもしれません。
汗によってカルシウム、マグネシウム鉄や亜鉛といった、神経伝達に必要なミネラルがどんどん抜けてしまうと神経系がスムーズに機能しなくて、こむら返りになったり、筋肉がつったり、しびれたり…ということが起きます。
そんな時は、特にマグネシウムを足してあげると筋肉が柔らかくなり症状が改善します。
マグネシウムを食品から摂るなら以下のようなものを意識してください。
・海藻類(ワカメ、昆布、ヒジキ)
・ナッツ
・色々な無農薬野菜(農薬でMgが土壌から減る)
・ミネラルの多い自然塩
マグネシウム量が多くてお勧めのお塩は「ぬちまーす」サラっさらのお塩です。高血圧の方にも使って欲しいですね。飲む水にひとつまみ入れてみてください。
ミネラル分の多いお塩をお風呂に入るのもよし。マグネシウムは経皮吸収が良いんです。海にドブン!と入りたい所ですが… とりあえずお風呂に入れるならエプソムソルトがおすすめ。
いずれもアマゾンや楽天で購入可能です。
サプリで飲むなら吸収を考えてキレートされたマグネシウムを選ぶと良いですょ。
例えば☆これとか。大きいので、サプリクラッシャーで潰して飲んでいます。
スポーツドリンクの使い方
熱中症の時期は、「スポーツドリンクを飲まなくちゃ!」と思う方も多いようです。
確かにイオン飲料とか、レモン○○とか書いていると「良さそう」な感じがします。イメージCMの勝利ですね。
しかし、お気づきの方も多いと思いますが、スポーツドリンクは糖分が多すぎてお勧めできません。
(糖分摂取が多いと、ビタミンB群を消費するため逆に疲れやすくなります)
上の記事によると、「ポカリスエット」には500ml中33.5gも糖分が含まれていると分かったそうです。大抵のスポーツドリンクには人工甘味料も使っていますしね。
人口甘味料は脳に対する悪影響が懸念されるものもあります。「健康飲料」だと勘違いしてせっせと飲んでいたら糖尿病になっちゃいます。
熱中症対策、脱水時の対策として飲むのでしたら、やはりOS-1のような「経口補水液」です。マズいし高価だしほぼ100%人工甘味料ですけど・・;命の危険がある時はそんな事言って入られません。
金額的なことを考えると、スポーツや肉体労働など大量に汗をかく時には、スポーツドリンクは確かに手軽な電解水として利用できます。
それでも、必ず2~3倍に薄めて飲むようにしてください。
ちなみに「グリーンダカラ」を2倍に薄めると、経口補水液と同じ糖質量になります。
普段使いとしては、お水に自然塩を入れるとか梅酢をちょっと入れるのもお勧めです。
梅酢は梅干しを漬ける時に出る汁で、クエン酸だけでなくミネラルも豊富です。
梅干しを漬けない方でも、料理用に販売されている梅酢がありますので自然食品店やWEBで探してみてください。
自然塩に関しては、1kg300円くらいのお塩はあまりお勧めではありません。なぜなら、ほぼナトリウムだからです。他のミネラル量は意外と少ないものがほとんどです。やはり今の所マグネシウムなどのミネラルの多いお塩と言うと「ぬちまーす」が王者です。
(と言っても、私は個人的に好きなお塩を何種類か使っています。)
◇理由2 活性酸素
強い紫外線や猛烈な暑さ、気温差は活性酸素を発生させます。
特に脳に活性酸素が多量に発生すると、自律神経中枢の機能が低下してしまいます。
そうすると、ふらつき・めまい・だるさ、食欲不振・倦怠感などの不調が現われてしまいます。いわゆる夏ばて状態です。
活性酸素対策で、一番手っとり早い抗酸化物質はビタミンCです。ゴーヤ、ピーマン、セロリなどビタミンCたっぷりの夏野菜を積極的に摂りましょう。
といっても、それだけでは追いつきません。猛暑の間は特にサプリメントでビタミンCを多めに摂取すると随分違いますよ。
仕事のストレスも加わっているなら、副腎疲労を起こして秋口にはもっと辛い状態になりかねません。(副腎はビタミンCを最も多く消費するから)
近頃元気が出ない・・・という方は、朝昼晩と食後に1000mgほど摂ってみて下さい。気づけば体力が回復している!という感じを得られるはずです。
◇理由3 ビタミンB不足
あとは、暑い時期に特に消耗するものと言えばビタミンB群です。
特にB1が不足すると筋肉が緊張することから”こむら返り”が起きやすくなります。
ビタミンB1は肉類や胚芽、豆類、ナッツに多く含まれます。外食やコンビニ食が増えると意外と不足しがちになる栄養素ですね。
特に年配の方には気をつけていただきたいのです。
実は毎年、”熱中症が引き金になってその後ずっと寝込んでいる…”という相談を受けます。特に農家の方です。働き手が減っているので動かずにいられないのかもしれません。80歳近い方ほど、草取りを黙々としてしまうんですね。頑張り屋さんなんです。
でも高齢の方が暑い中そんなに頑張って農作業とかしちゃダメなんです。(高齢という意識がないのかも)これまでずっと元気に動いていた方は、ついつい頑張ってしまうのでしょうね~。働き者なんですね。
働き者が動けなくなると余計ストレスになりますから、周りが気がけてあげて、重症化しないうちに、ビタミンB群やマルチミネラルのサプリなどを飲んでもらうようにすると良いと思います。
8月の暑い時期でも外で活動したいなら、サプリでビタミンB群を一日100mgほど摂りたい所です。
私が持っているビタミンB群は高濃度なので、B1レベルで一粒25mgだから朝晩2粒ずつでいいかな。という感じです。(欲しい方にはお分けしています)
がん治療中の方の必要量はもっと多くなります。以前B群に関してまとめた記事も参考にしてください。
◆B群不足をチェックする方法◆
体内でB群が不足しているかどうか確かめる方法があると便利だと思いませんか。
分子栄養学的な見方として、血液検査結果で自分のB群欠乏をチェックする方法があります。
一般的には肝臓の数値であるGOTとGPTを見ます。
GOT>GPT
GOTがGPTより2以上多い時、B群不足と判断します(特にB6)
例えば、GOT20、GPT16
この状態は?
そう、B群不足です。GOT>GPTになっているから。
こんな風に自分で自分の状態を知って、必要な栄養素を入れていくのは効率的だと思いませんか。といっても自分で判断するのはなかなか難しい事だと思いますので、相談システムをご利用いただければと思います。
ちなみに、B群は腸でも作られます。B群不足の人は腸内環境が良くない事がほとんど。アレルギー持ちだったりします。だから、本来は腸内環境を整える事からするべきということになります。
今回は、夏に”足がつる”というケースから、暑さや汗で消耗する栄養素を考えました。
結論として、夏ばて対策に必須の栄養素は、
- ミネラル(特にマグネシウム)
- ビタミンC
- ビタミンB群
ということでしたね。
上手に栄養補給して、楽しい夏の思い出を作って下さいね!