がんからの生還を果たした方の多くは、自分の心に目を向けたことで、上手にがん細胞と付き合えるようになったと言います。
特に「がんと栄養」について書いているこのサイトですが、今回は、特に心にスポットをあててみます♪
ネガティブ感情は命を奪う
最初にちょっと恐ろしいお話を…
心理学者ウィリアム・Eメイヤーは、朝鮮戦争後、北朝鮮の捕虜となったアメリカ兵1000人を調査しました。
捕虜の死亡率が、アメリカ陸軍史上最も高いキャンプだったからです。
実はこの収容所は特に劣悪な環境ということもなく、当時よくみられた残酷な拷問も行なわれませんでした。
ではなぜ・・・?
結論から言うと、「ネガティブな感情をもち続けさせる」という心理作戦によって死亡率を最高にしたのです。
記録が残されている限り最も極端で最悪の心理的攻撃を受けた結果、「あきらめ病」と名づけられた症状で多くの兵が亡くなり、死亡率は38%にも達したのです。
心の支えを失わせる
死亡した捕虜の半分が”あきらめ”が原因で亡くなっているという驚きの状況。いったい何が行なわれていたのでしょうか。
そのキャンプでの北朝鮮側の狙いは、「人間関係から得られる心の支えを奪う」ことでした。
そのために、実行されたのは次のような事です。
密告させる
自己批判させる
上官や祖国に対する忠誠心を打ち砕く
心の支えになる物事をことごとく奪う
密告させることで、仲間の信頼関係を壊し、自分のした悪い事を告白させ、自尊心と仲間への尊敬の念を破壊しました。
また家族の激励の手紙は見せず、逆に親の死や妻の再婚といった気落ちさせるようなニュースは伝えていました。
徹底したネガティブ攻撃の結果、生きる目的を失った捕虜たちは想像を絶する孤立状態に陥ります。
こうして自暴自棄になって部屋に引きこもり、頭から毛布をかぶってうずくまり、二日もしないうちに冷たくなる・・・「あきらめ病」で命を落としたのです。
人は、不信や失望といったネガティブな感情に支配され、心の支えを失うと命を奪われる。
このおぞましい現実を逆の視点で見てみるとどうでしょう。
逆に、人は信頼や希望といったポジティブな感情にあふれていれば、もっと快活になり幸福感にあふれて、長生きするのではないでしょうか。
ポジティブな感情は生きる力を与えるのではないでしょか。
ポジティブ感情は寿命も延ばす
ポジティブな感情が心身の健康に良いことは周知の事実です。しかも実際に寿命にも影響があるようです。
メイヨー・クリニックの患者839人を30年以上に渡って調査した研究者は、前向きな人は早死にするリスクが低い事を発見しました。
また、閉鎖的で生活環境が同じカトリック修道院で180人の尼僧を生涯にわたり追跡した「尼僧研究」では、ポジティブな修道女はそうでない修道女より平均で10年近く長生きだったのです。
日経ビジネス
つまり、ポジティブ感情は寿命を10年伸ばす可能性があるということです!
それだけではなく、楽観的な人ほど風邪をひきにくく、引いても治りやすいとか、免疫力が高いとかそんな調査もたくさんあります。
ポジティブは体にイイ!ということがよく分かりますね。
でも、人生そんな前向きでいられる時ばかりではありません。
特に、病気を患えば、いつでも笑っていられるわけではないでしょう。
不安になったり「自分はなんてツイてないんだ」「どうして私が?なぜ・・・?」と悲しい気持ちになる時だってあるはずです。
とはいえ・・・やはり心がいつも前向きな人は、そんな困難に振り回される事がないんです。
試練に押しつぶされることなく、困難な状況をどう対処するのかを考えることができ、さらに成長する事さえできます。
ポジティブな環境作りをしよう!
いつもポジティブ(前向き)であるために大切な事は何でしょうか。
色々あると思いますが、先の北朝鮮の例から言うと、環境はとても大切だと言えますよね。
「人間関係からくる心の支え」それは何より人を強くし生きる事に意味を与えるのだと気づかされます。
人を信頼を示し、認め合い、励まし、良い所を褒める。
それを言葉やお手紙や態度で示す、そんな環境作りはとてつもなく価値があります。
家庭や職場、地域の人と、そんな人間関係を築く事ができたら、ポジティブな感情でいる事はそう難しくなくなるはずです。
ポジティブは伝染しますから、まずはあなたが行動して、目の前の人に「いつもありがとう」「信頼してるよ」と言う事からはじめて見るのも良いですね!!
また、あまりに無理してネガティブな人といるより、あなたを認め、励まし、温かい気持ちにしてくれる人と一緒にいるようにしましょう♪
ところで、
あなたにとって最も身近なのは誰ですか?いつもあなたの声を聞き、あなたの感情を共有している。あなたに最も大きな影響を与えている人。。。。
それは、自分自身です。
ナポレオンもこう言いました。
自分以外誰も自分を傷つけるものはいない
ポジティブな感情を作り、それを味わうのは自分自身に他なりません。
自分を愛し、許し、信じる事が出来る人になりたいものです。まず自分に対してポジティブになりましょう!
今の環境や自分自身をあきらめるのはやめましょう。
なんて偉そうに書いていますが、私自身、自己承認がニガテで、疲れているなら休めばいいのに、休めない自分がいます。
人のためにと頑張りますが、自己犠牲的なようで、まず自分を大切にすることからできていないような気がします。自己管理できていないと、人のためにも頑張れなくなるのに。。。
まず自分の存在そのものを認め、いたわることから始めたいと思います。
ネガティブとかポジティブという言葉はザックリしていますが、やはりシンプルに前向きで明るい思考の方が人生楽しく、しかも健康に過ごせるという事は確かですね。
みんなでポジティブになって、長生きしましょう!
PS:そう、環境は大切。
あなたを励まし、一緒に前向きに対処するためにサポートをしてくれる人がいたら心強いと思いませんか。
特に栄養面、サプリメントの選択でサポートを必要としている方はコチラをご覧ください。
参考資料:心のなかの幸福のバケツ トム・ラス / ドナルド・O・クリフトン著 日本経済新聞出版社
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