世界一の発症率!!
CT普及が背景
【平成16年2月10日 読売新聞】
医療被ばくという言葉を聞いたことはありますか?
馴染みがない言葉かもしれませんが、実は日本は医療被ばくが世界一多い国です。
がんになるほど浴びています。
医療被ばくとは、検査や、がん治療による放射線の被ばくのことです。レントゲン、CT、放射線治療で被ばくします。PET検査でもCTを使います。
検査や治療目的だとしても、やはり放射線を浴びすぎるとそれががん細胞を作る原因になってしまいます。
日本が医療被ばく大国なワケ
しかし、なぜ日本は医療被曝が多いのだと思いますか?
それは、「無駄な検査が多いから」と言われています。
例えば、日本では、結核の症状がなくても、職場での健康診断で胸部X線検査を実施しています。
実際には、結核の早期発見のためのX線検査は無意味と言われていて、諸外国では、「二週間以上原因不明の咳が続いたら病院を受診し、胸部X線検査を行う」となっています。
明らかに症状が出てからX線を使うのです。
リスクがあるから。
何事もそうですが、リスクとメリットを天秤にかけて”メリットが大きいなら、やむを得ずリスクもとる、”というのが本当ですよね。
しかし、なぜ日本はかたくなに健康診断で胸部X線検査を続けているのでしょうね。不思議です。
医療被ばくによる発がんも実際には多いだろうと言われています。
福島の原発事故も「大丈夫、大丈夫」と国民はなだめられ、正しい情報が出ていないということを現地の方が嘆いていますが、医療被ばくに関しては、更に長きにわたって同じ状況です。
医療被ばくに関しても、個人が判断を働かせる必要を感じます。
医療 = 健康になる
というのは勘違いだったりもします。
逆に病気を作ることもあることを理解して無駄に放射線を浴びないようにしたいですね。
そして、もし必要な検査や治療で放射線を使う際は、しっかり抗酸化対策をしましょう。
ちなみに、分子栄養学の父であるポーリング博士は、核実験によって放射性物質が撒き散らされていることによってがんが増加することを声高に警告し、確かアメリカを追われてしまうんですよね。でも後に地上での核実験禁止運動の功績が認められノーベル平和賞を受賞しました。
化学は人の益になる使い方をしていただきたいものですね。