私達の体はタンパク質で出来ていて日々「作る」と「壊す」を繰り返しています。
大変困った事に、ガン細胞は体タンパクを奪います。
通常よりも沢山壊れるということは、通常より多くタンパク摂取しなければ壊れるば~っかりになるということ。
分子栄養学的には、血液検査でBUNが10以下、アルブミンが4.0以下という方は食事からのタンパク質だけでは追いつかない為、プロテインのサプリを勧められることがあるはずです。
(個人的にはあまり勧めてませんが)
ところがです!このプロテイン、
マズくて飲めない!(*_*)
という人もいたり…;
お腹が張るとか、ガスが出てイヤだ
というケースも多々…
(それは消化力がないからなので、無理して飲むのは勧めません。今はアミノ酸にしといた方が良いかも)
ん~困った;
ということになります。
今回はプロテイン摂取がニガテな人でも、とりあえずやってみて欲しいご提案を致します。
それは…
1日3個、卵を食べてみてください
ということです。
この提案をして、最初に言われるのが、
「1日1個までにしないといけないのでは?」
ということ。
どうして?と尋ねると、
「コレステロールが上がるからですよね?」
と、きます。
卵―コレステロール―動脈硬化の神話
これには根深いものがあります。
でも…
これって、100年前のロシアで、病理学者のニコライさんが草食動物であるウサギにコレステロールを大量投与した実験結果に過ぎない、という事はあまり知られていません…;
そもそもウサギは肉や魚を食べないし、肉や魚を食べる人間は消化機能が違います。
健康な人間の体では余分なコレステロールは排泄されて生体恒常性が保たれます。
ということは、この実験そのものがナンセンスだと思いませんか?
説明をはしょってザックリ伝えますと、
卵を沢山食べても病的にコレステロール値が上がる事はないし、そもそも、コレステロールは高めな人の方が、がんになりにくく長生きでボケにくいという追跡調査が公表されています。どうぞご心配なく♪
北田先生に学ぶーたまごを食べると血中コレステロールが上がる。は大間違い
[JA全農たまご株式会社]
卵を沢山食べて欲しい人は
がん対策をしている方だけではありません。
例えば…
・成長期
・アスリート
・美しくダイエットしたい方
・更年期(ホルモンバランスを整えたい)
・赤ちゃんが欲しい方
・ストレスと闘っている人
・不登校・鬱・引きこもりを脱出したい人
・ついコラーゲンドリンクの広告に目が行くあなた
(あ。それ、わたしだ笑)
・物忘れ外来にはまだ行きたくない方
・年をとっても身長が縮んだり、膝痛になりたくない方
いずれもタンパク不足を防ぐ事が鍵だからです。
卵は必須アミノ酸9種類もバランスよく含まれるため、プロテインスコアも100!
タンパク質摂取に最高の食品です。
日本では安価に手に入りますし、使わない手はありません。
卵が優れている理由は、吸収しやすい良質のタンパク質だからというだけではありません。
卵は、ほとんどすべての栄養を含んでいる
卵は、食物繊維とビタミンC以外のほとんど全ての栄養素をバランスよく含んだ完全栄養食です。
タンパク質、脂質の他に…
カルシウム、リン、鉄、マグネシウム、亜鉛、といったミネラル。
ビタミンA、ビタミンB2、6、12、葉酸、ビタミンE、ビタミンDといったビタミン類が含まれます。
ちなみに、卵の脂質にはレシチンが豊富に含まれます。レシチンは脳の神経伝達の原料になります。
物忘れ、認知症、鬱、パニック障害、不安症、、、といった脳神経の関係する病気を予防したい方にはもってこいです。
それにレシチンは胆汁での脂質の乳化を助けます。
ビタミンA、E、D、DHA/EPAといった抗ガン作用の高い脂溶性ビタミンを取っても、乳化して吸収できないとすれば大変残念なことです。
中性脂肪やコレステロールをウマく消化・吸収・排泄するにも卵は役立ちますから、中性脂肪が気になる方こそ、食べないとモッタイナイですね。
1日3個の根拠
タンパク質の必要量は体重によって変わります。
一般的に体重1Kgに対して1g必要と言われます。
ということは体重50kgの人は一日50gのタンパク質が必要ということ。
肉や魚は100g食べたとしても実際に摂取できるタンパク質量は8g~10gと言われます。
ですから、仮に昼食や夕食で肉・魚をしっかり100g摂ったとしても、タンパク質は16~20gしか摂れていない訳です。
ということは、一日50gの必要量に対して30gも足りてないですよね。
更に納豆や豆腐を食べても、20gほど不足します。この不足の積み重ねが、体調不良を引き起こす訳ですね。
ここで卵の登場!
卵は一個で約7gのタンパク質が摂取できます。3個なら21g摂れるということになりますね。
そういう訳で、不足分を補うために一日3個!
ということになるのです。納得!でしょ?(^^♪
でも、体に良いものでも、毎日食べてるとアレルギーになります。時々おやすみ日を作ってくださいね。
消化力が落ちている時には、半熟にすると吸収しやすいですょ。プルプル、トロトロの♪
おいしい卵料理って沢山ありますよね。肉料理や野菜料理にトッピングするのもあり!
色々な美味しい卵料理を楽しんでください♪
PS : 低タンパクすぎて胃酸が少なくなっている人にとっては卵は消化できず負担になります。少しずつ増やしてください。
消化力のない方は、消化酵素(&ベタイン)を使うこともお勧めします。
*胃酸の量は血液検査(ペプシノーゲン)で見ることができます。
PPS:おっと忘れていはいけない。
病気の時にはタンパク質の必要量が1.5~2倍に増えます。
だから、やはり可能ならプロテイン(質の良いもの少量頻回)あるいはアミノ酸を追加することをおススメしたいのであしからず。
コメント
コメント一覧 (2件)
ためになる情報をありがとうございます。
1日3個の卵は、1度に食べても良いのでしょうか?それとも1日3回に分けた方が良いのでしょうか?
山田様
コメントありがとうございます。
一度に食べても、分けて食べても構わないでしょうけれど、消化できない人は一度に食べると負担になりますね。
それに、時々お休みしないと、卵アレルギーになってしまうようです。