がんの手術に限らず、早く傷が回復するような栄養素があるなら積極的に摂りたいですよね。
後で書きますが、私自身、傷の治りがこんなに早いのか!とびっくりした経験があり、ここでシェアしたいと思った次第です。
分子栄養学的に考えると、手術で傷ついた部分を修復したいという際は、特に粘膜の再生を促すような栄養素、また炎症を早く抑えるものを選択します。
早速、傷の回復を早める8つの栄養素を書いていきますね。
・アミノ酸
皮膚を形成するには必須アミノ酸が必要です。必須アミノ酸をサプリメントの形でお摂りになる方が傷の修復は早くなります。
術後は炎症で消化力が落ちているので、プロテインよりも吸収しやすいアミノ酸の形で摂ることをお勧めします。
・ビタミンC
コラーゲン質を作るのに欠かせません。傷の治癒には必須です。
特に身体的・精神的ストレスの多いときは大量に消耗します。
・亜鉛
亜鉛は粘膜の材料になるミネラルで、ビタミンCと共に結合組織の構成に大きく影響しますので傷の治癒には不可欠です。
免疫向上や解毒にも役立ちます。
・ビタミンA
粘膜を守るビタミンといえばビタミンAです。亜鉛と共同して働きます。
さらにビタミンDと共に細胞の正常な分化に関わるため、抗がん作用の高いビタミンとしても使われます。
・ビタミンD
近年、免疫力の向上や抗がん作用で注目されています。術前・術後にしっかり摂取することで炎症を起こりにくくし順調な回復を助けることができます。
信頼できる医師に血中濃度を測りながら投与量を決めてもらうのは良い方法です。
・ビタミンB群
特にB群の中のB2・B3・ビオチンは皮膚の健康に欠かせません。
ビタミンB群は生体内の代謝に欠かせないので、機能回復のために摂取しておきたい栄養素です。
・ビタミンE
細胞膜の酸化、炎症を抑えますので傷の修復にも一役買います。傷に直接つけちゃう人もいるくらい。
ビタミンEの酸化をビタミンCがカバーしますから、EとCは同時に摂取する方が効果的。天然のミックストコフェロールを選択しましょう。
・消化酵素
術後は消化力が落ちていますが、その状態でタンパク質をとった時に未消化だと、腸の炎症を招きます。消化酵素をとって消化を助けましょう。
タンパク質消化酵素は、それ自体に抗炎症作用があります。
さらにはがん細胞を壊したり、癒着をとったりします。
サプリメントでは、豚の膵臓(パンクレアチン)の入ったものが特に効果的です。また、パパイヤ酵素も有効です。
*腸内でカンジタアルビカンスが異常増殖している人は、消化酵素が十分出ていないと推測できます。プロテアーゼには菌から守る働きもあるからです。
栄養対策をするかしないかで違いが大きい
この記事を書こうと思ったのには自身の体験が関係しています。実は私自身が最近訳あって歯科矯正をし始め、そのために抜歯しなくてはいけなかったのです。
健康な歯を抜くのは大変と聞いていましたが、私の場合普通以上に大変でした。なんと3時間近くかかってしまったんです(汗)麻酔も通常1本〜1本半くらいしか使わなくて良いはずが5本も使ったとか。先生にとっても始めての経験だったそうです;
これは手術みたいなもんだと自分に言い聞かせて・・
”スッポーンと抜けて\(^o^)/わーい!”
みたいな映像をイメージしながら長丁場を耐えていましたw
抜けなかった理由の一つは根っこが長かったからだったようです。ってことはそれだけ傷が深いということなんでしょうか。何れにしても、大きな穴が空いています。
矯正の経験者たちは、「抜歯の後は腫れ上がっちゃって、しばらくはお粥や豆腐しか食べられなかったのよ」と口を揃えて話していました。
それで覚悟はしていました・・が、
実際は、先生が丁寧に扱ってくれたお陰か、栄養対策をしっかりしていたためか、さほど腫れ上がることもなく、痛みも少なく、お粥とスープだったのは翌日朝のみ。2日目には普通の食事を摂ることができました。
もちろん食事の内容も気をつけて、コラーゲン質をしっかり摂れるように圧力鍋で手羽先のスープを作り、野菜が食べにくかったのでスープに糸寒天や煮豆を入れて食物繊維を摂るようにしました。
普段、人に術前術後の栄養対策についてお話ししていますが、こんなにも傷の回復が早いのかと自分でも驚きでした。
これは知っているのと知らないのとでは大きな違いがあると感じ、書いておこうと考えた次第です。機会があればぜひお試しください。
*必要な栄養アドバイスも可能です。