男女とも胃がんは死因の第2位。
でも、胃がんは環境因子が特に強い病気なのです。
だったら、できることはやっておきたいですよね。
胃がんの原因は意外にも…菌!?
胃がんと密接な関係にあると言われているのは、
「ピロリ菌」です。
1994年にWHO(世界保健機構)がヘリコバクター・ピロリ菌は確実な発がん因子だと認定しています。
ピロリってかわいい響きですが、全然かわいくありません。
ピロリ菌はすごく困りものです。
これがピロリ ↓↓↓ かわいくないでしょ。
ピロリ菌は胃粘膜の中でアンモニアを出して、胃炎を起こさせます。
進行すると委縮性胃炎になって、胃の粘膜が薄くペラペラになってしまいます。
委縮胃はすでに前がん状態なので、早急に十分のケアが必要です。
「ためしてガッテン! 胃潰瘍の人は除菌」
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20100127.html
さすが、ためしてガッテン!わかりやすい。
なんと50歳以上の日本人8割がピロリ菌の保菌者なんです。
だから日本人は胃がんが多いのですね。
その上、忙しさにかまけて栄養状態が悪いと胃粘膜を保護するビタミンAが不足します。
タバコを吸う人口も多いし、そう言う人に限って塩濃い味が好き。その上和食は意外と糖質過多になりやすい…。
そりゃ~胃がんになる訳だ(泣)という環境なのです。
こんな人はピロリ菌の検査+除菌を!
・胃薬が手放せない
・ストレスで胃が痛くなる
・胃潰瘍や十二指腸潰瘍になったことがある
そんな方は、一度検査してピロリ菌がいないか調べておきたいですね。
まずは血液のペプシノーゲン検査で見ることができます。
分子栄養学の検査をしているクリニックなら、ほぼどこでもできます。(自費ですが)
保険診療なら胃腸科で胃カメラして生検ですね。
除菌はどうやってするのかというと、1週間から2週間、抗生物質を飲むだけです。
除菌すれば、かなり胃がんリスクを下げる事が可能です。
ピロリ菌がいなくなると、不快な胃の痛みがなくなるだけでなく、栄養の吸収が良くなるので、健康状態が大幅に改善されます。
女性は特に貧血改善が早まり、それに伴う不快な症状を改善しやすくなります。
鬱症状もピロリから来ている事があるんですよ〜!
ピロリ恐るべし!
虚弱なタイプは注意が必要
ただ…個人的意見としては
虚弱なタイプの人には除菌はあまりお勧めできません。
血液検査でアルブミン値の低い人は薬も運べませんのでダメージばかりが大きくなってしまいます。
除菌しても失敗する可能性がありますしね。
除菌に使う抗生物質は、腸内細菌の善玉菌も殺しますから、腸内フローラがボロボロになって更に免疫が落ちます。
ピロリ陽性の人がみな胃がんになる訳ではないんです。
そのうち胃がんに移行する人は1%もいません。
ですから、除菌できなくても時々ペプシノーゲンを調べて粘膜の委縮度や炎症の度合いに注意しておけばOK。
時間がかるかもしれませんが、あせらず、まずは栄養状態を改善してから除菌するかどうか考えてみてはいかがでしょうか。
まずは今するべき事をご相談頂く方が良いと思います。
*ご相談を希望する方はコチラから
除菌するなら事前のケアを!
もし除菌にチャレンジするなら、(虚弱な人でも元気な人でも)ぜひ抗生物質の害から体を守るケアも同時にしてください。
要は粘膜のケア&腸内細菌叢の保護です。
- タンパク質をしっかりとる
- ビタミンA
- 亜鉛
- 必要なら鉄
- 乳酸菌
乳酸菌に関しては、除菌するクリニックで「お腹が弱いので抗生物質で下さないように乳酸菌を処方していただきたい」とお願いしてみてください。
ビオフェルミンやミヤBMを処方してくださるかもしれません。
でなければ薬局でミヤリサンを購入したら良いです。
あるいは、iherbのでいいと思います。
あと、フェカリス菌も抗生物質に強い菌だと
言われています。
胃がんは結構身近な病気です。
特に親近者に胃がんの方がおられるなら、まずはピロリ菌のチェックはしておきたいですね。