治療にあたっては、医師ではなく患者の意思が尊重されるべきですよね。
しかし現実には(少なくなったとはいえ)今でも患者の権利が後回しにされていると感じるような話を聞くことがあります。
そのようなケースでは、患者さん自身も、緊張してしまって医師に何を尋ねれば良いかがわからず、必要な情報を得られていないようにお見受けします。
インフォームド・コンセント
(informed consent)
という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか。
医療行為にあたって、患者さんは治療内容に関する目的や内容の説明を十分に受け、理解したうえで、自由意志に基づいて合意する必要がある
という考えです。
(Weblio辞典:https://www.weblio.jp/content/インフォームドコンセント)
インフォームドコンセントを意識されている場合
- 病気の状況
- 治療の内容
- 期待される結果
- 考えられる副作用
- 成功率
- 費用
- 予後
- その他の治療法(代替療法)の可能性
こういった情報提供がなされるはずです。
患者さんとしても理解できるまで質問し、説明を求めて良いのです。自分の権利として、必要な情報をしっかり得るようにしたいですね。
良心的な医師なら、医師任せにする人よりも、そうやって主体的に治療に関わろうとする人を応援してくれるものです。
上記の箇条書きをメモして病院にいくのも良いと思いますが、とりわけ、がんを疑われているときに「医師に聞いておきたい5つのポイント」をまとめてみます。
ぜひ保存しておいてご利用くださいね。
医師に聞いておきたい5つのポイント
1 診断の根拠
ーどんな検査で、何がわかり、どのように判断したのか
2 どの臓器・器官の、どの部分にガンができているのか
3 進行の程度(大きさ)、病状、転移の有無
4 どんな治療法があるのか
ーそれぞれのメリット・デメリット・治癒率・起こりうる生活の変化
5 医師はどんな理由で、どの治療法を勧めるのか
ー他の治療法はないか
(保険診療の医師に代替療法に関して聞くのは野暮です。)
医師を目の前にすると圧倒されて、何を尋ねたいか、また何を話してくれたかも忘れてしまうことがあります。ですから、上記5つをメモした紙を持って病院に行きましょう。
そして、話されたことをその場でしっかり記録しましょう。そのように積極的な人の方が、医師も丁寧に話したくなるものです。
そして、決定を急いではいけません。冷静になってから、改めて自分でも情報を集めましょう。がんは急性の病気ではないので数日で進行するようなものではありません。一旦、家に持ち帰って冷静に検討することをお勧めします。
もし他の治療法を検討したいと思うなら、セカンドオピニオンを申し出ましょう。
いまどきセカンドオピニオンを嫌がる医師はほとんどいないはずですから、(嫌がる医師からは逃げたほうがいいかも)他の医師の意見も聞きたいと思うなら、遠慮なくセカンドオピニオンを申し出て良いのです。
本当は納得しないまま治療をスタートした方のおっしゃることは「今後診てもらえなくなると困るから」というもの。医療難民になることを恐れているのです。確かに何でも拒否していたらいずれ医療難民になりますが、やはり納得して前向きに治療を受ける人の方が成功率も上がる傾向にあると感じます。その辺の心の動きは統計に取りにくいので、データはないですけどね。
自分の身体なのですから、「医師におまかせしておけばいい」なんて考えてはいけません。医師には情報と意見をもらって、自分でも調べ、検討しましょう。
そして、ご理解いただきたい点ですが、”がん”は免疫が破綻した状態であり、細胞レベルで見ればミトコンドリア機能障害です。ですから免疫の正常化、栄養対策や活性酸素対策は必須です。
しかし保険診療での治療は三大療法(手術・放射線・抗がん剤)のみです。ぶっちゃけ入院して治療が始まるとさらに栄養状態は悪化し免疫力は低下し活性酸素まみれになります。
ですから、治療開始前〜治療後もずっと、その部分は自分で対策しなければいけないということを覚えておいてください。
その点では、私も力になれるかもしれません。